知らないUSBメモリを見つけたら、差し込んでよい?

問題:自宅や職場で、持ち主がわからないUSBメモリを見つけました。中身を確認するため、パソコンに差し込んでよいでしょうか。

  1. 中身を見るだけなら、どのUSBメモリでも差し込む
  2. 差し込まず、持ち主や管理者に確認する
  3. 写真や文書だけなら、安全なので開く

答えは Bです。USBメモリには、文書や写真だけでなく、実行されるプログラムや不正なショートカットが入っている場合があります。出所がわからない媒体は、まず開かないことが安全です。

USBメモリは「ファイルを運ぶ道具」

USBメモリは、パソコンやスマホの間でファイルを持ち運ぶ記録媒体です。便利な一方、紛失すると保存した情報が他人に読まれる可能性があります。また、感染したパソコンからファイルをコピーすると、別の端末へ不正なファイルを運ぶことがあります。

IPAは、外部記録媒体を使うときの脅威として、紛失や盗難による情報漏えい、暗号化されていない状態での持ち運び、不正なプログラムの持ち込みなどを挙げています。

使う前に確認する4つのこと

確認

見るポイント

出所

誰のものか、どこから渡されたか、仕事で使ってよい媒体か

目的

何のファイルを受け取るのか、不要なファイルが入っていないか

端末

自分の主要パソコンではなく、管理された確認用端末を使えるか

情報

個人情報や仕事の秘密を保存する必要があるか、暗号化できるか

職場のパソコンでは、USBメモリの利用ルールが優先されます。管理者の許可、指定された媒体、セキュリティソフトの確認手順がある場合は、そのルールに従います。

必要なUSBメモリを受け取ったときの手順

  1. 送信者に、媒体の名前、送ったファイル、送信日時を確認する。
  2. 可能なら、USBメモリではなく公式の共有サービスなど、別の受け渡し方法を検討する。
  3. 業務用や重要な情報は、管理者が指定した端末でセキュリティチェックを行う。
  4. 表示されたファイル名やショートカットをすぐに開かず、拡張子や作成元を確認する。
  5. 必要なファイルだけをコピーし、作業後は安全な取り外しを行う。

自動再生(オートラン)は、記録媒体を接続したときに、OSが決められた処理を始める機能です。OSが対応し、その機能が有効な場合は、USBメモリの接続をきっかけにプログラムが自動実行されることがあります。IPAは自動再生・自動実行を無効にする対策を案内しています。設定の場所はOSによって違うため、利用中のOSの公式ヘルプで確認します。

ファイル名やアイコンだけで安全と判断しない

不正なUSBメモリでは、実際のファイルではなく、別の場所を開くショートカットが表示されることがあります。拡張子はファイル名の末尾にある種類を示す文字列ですが、表示を隠す設定や偽装もあるため、名前だけで安全と判断しません。

ファイルを開く前に、セキュリティソフトや管理者の手順で確認します。ただし、スキャン結果が問題なしでも、出所が不明な媒体を使ってよいとは限りません。

大切な情報を保存するときは、紛失にも備える

USBメモリをなくすと、保存したファイルも失い、第三者に読まれる可能性があります。個人情報、仕事の資料、認証情報などを保存する場合は、組織が指定した暗号化機能や保管場所を使います。

パスワードや認証コードをUSBメモリだけに保存しないでください。重要なデータは、バックアップの有無と復元方法も確認します。不要になったファイルは削除し、媒体を手放す場合は、単にごみ箱へ移すだけでなく、公式の消去手順や管理者の指示に従います。

差し込んでしまった場合は、まず操作を止める

  1. ファイルやショートカットを開かず、表示された警告を記録する。
  2. 職場の端末なら、勝手に削除や初期化をせず、管理者へ連絡する。
  3. 画面の変化、不審な通信、警告などがあった場合は、まずWi-Fiや有線LANを切断し、以後の操作を止める。
  4. 職場の端末は管理者へ、個人の端末はセキュリティソフトの公式窓口や公式手順に従って相談する。
  5. 異常がない場合も、ファイルを開かず安全に取り外してから確認する。パスワードやカード情報を入力した場合は、発行元の公式サイトや公式アプリから対処する。

「ウイルスに感染した」というポップアップに表示された電話番号へ連絡しないでください。公式窓口は、自分で確認した公式サイトや契約書から探します。

不審な添付ファイルの確認は「メールの添付ファイルを開く前に」、怪しいアプリの確認は「怪しいスマホアプリを見分ける方法」も参照してください。

USBメモリを使う前の3つの質問

USBメモリは、差し込むだけで安全かどうかが決まる道具ではありません。出所、端末、ファイル、保存する情報の4点を確認してから使います。

この記事の確認に使った公式情報

OS、セキュリティソフト、職場のルールによって確認手順は異なります。表示された警告や設定名は、利用中の製品の公式案内で確認してください。