「銀行からのメール」と表示されています。本物でしょうか?
問題:受信箱に「ネット銀行 お知らせ」と表示されたメールが届きました。本文には「本人確認が必要です」とあります。メール内のリンクや添付ファイルを操作する前に、差出人を確認する方法として、安全なのはどれでしょうか。
- 表示名が銀行名なので、そのまま本文のリンクを押す
- 表示名だけでなく、実際のメールアドレスや認証情報を確認し、必要なら公式アプリや公式サイトから別に確認する
- メールに返信して、本物かどうか尋ねる
答えは Bです。メールの表示名は自由に設定できるため、知っている会社名や人名だけでは本物と判断できません。
表示名と、実際のメールアドレスは別の情報
メールの受信箱には、送信者の名前として会社名や個人名が大きく表示されます。この名前を表示名といいます。表示名は、相手がメールソフトに設定した文字であり、有名な会社名に似せることもできます。
確認したいのは、表示名の近くにある実際のメールアドレスです。特に「@」より後ろのドメインを見ます。ドメインは、メールサービスや組織を表す部分です。ただし、見た目が似た文字を使った偽ドメインもあるため、アドレスを見ただけで確定しないでください。
「公式に案内されているドメイン」とは、サービスの公式サイトや公式ヘルプに掲載された正規のドメインです。メールに書かれたリンクや連絡先ではなく、検索結果に頼りすぎず、以前から使っている公式アプリや自分で入力した公式サイトから確認します。
Gmail(パソコン版)で差出人の詳細を確認する
Gmailでは、メールを開いた後、差出人名の下にある詳細表示を開くと、実際のメールアドレスや「経由」と表示される情報を確認できます。「経由」は、送信に使われたドメインと、差出人として表示されているドメインが異なる場合に表示されることがあります。
- メールを開く。危険そうなリンクや添付ファイルは押さない。
- 差出人名の近くにある小さな矢印や詳細表示を開く。
- 表示名ではなく、実際のメールアドレスを読む。
- 「経由」と表示されていないか、宛先や返信先が不自然でないか確認する。
- 少しでも疑問があれば、メール内のリンクや返信は使わず、公式アプリや公式サイトから確認する。
スマートフォンでは、メールアプリによって表示場所や操作が異なります。差出人名をタップして詳細を開く操作が多いですが、表示されない場合は、メールアプリのヘルプで「差出人の詳細」を確認します。
「認証済み」とは、メールの身元を確認する仕組み
メールには、送信元のドメインが正しいかを確認する認証の仕組みがあります。Gmailでは、認証に問題があるメールに、差出人の横へ疑問符が表示されることがあります。
疑問符がある場合は、返信、添付ファイルのダウンロード、本文のリンクを控えます。ただし、認証されていない表示だけで、必ず詐欺と決めつけることもできません。正当なメールでも設定の問題で認証情報が確認できない場合があるため、用件を別の経路で確認します。
反対に、認証済みの表示があっても、メール本文の要求が安全だと保証されるわけではありません。侵害された正規アカウントや、正規サービスを装う別の誘導もあるため、支払い・ログイン・個人情報入力を求められたら、公式アプリや公式サイトから同じ案内があるか確認します。
次の4点がそろうまで、メールから操作しない
確認する点 | 見るポイント |
|---|---|
表示名 | 会社名や人名だけで本物と決めない |
実際のアドレス | 「@」以降のドメインが公式に案内されたものか確認する |
認証表示 | Gmailの疑問符や「経由」など、差出人の詳細を確認する |
用件の確認経路 | 公式アプリ、ブックマーク、自分で確認した公式サイトから同じ案内を確認する |
4点を確認できない、または「今日中」「利用停止」「返金」など急がせる内容なら、その場で操作を止めます。メールに書かれた電話番号へ連絡せず、カード裏面や公式サイトに掲載された窓口を使います。
入力してしまった場合は、確認より先に被害を止める
メールのリンク先でパスワードを入力した場合は、メールに戻らず、公式アプリや自分で確認した公式サイトから、すぐにパスワードを変更します。同じパスワードを使っているサービスも変更し、二段階認証を設定します。
認証コード、カード番号、暗証情報を入力した場合は、入力したサービスの公式サポートやカード裏面の窓口へ連絡します。メールの相手に返信して事情を説明したり、メール本文の連絡先へ連絡したりしないでください。
メールの件名、差出人アドレス、受信日時、押したリンク、入力した情報を、可能な範囲で記録します。記録のために、もう一度リンクを開く必要はありません。
差出人を確認する習慣
- 表示名ではなく、実際のメールアドレスを確認する。
- 「経由」や認証の疑問符がないか確認する。
- ログイン、支払い、本人確認を求められたら、公式アプリや公式サイトから別に確認する。
- 迷ったまま返信、添付、リンク、情報入力をしない。
メール内の画像やボタンに隠れたURLを確認する方法は「フィッシング対策|メールやSMSのURLを確認する方法」、添付ファイルを開く前の確認は「メールの添付ファイルを開く前に確認すること」も参照してください。
この記事の確認に使った公式情報