古いスマホを初期化する前に、認証アプリを確認した?
問題:スマホを機種変更することになりました。古いスマホに認証アプリが入っています。最初にすることはどれでしょうか。
- 新しいスマホを受け取ったら、古いスマホをすぐ初期化する
- 使っているサービスと復旧方法を確認し、新しいスマホでログインできるまで古いスマホを残す
- 認証コードやQRコードを、家族やサポート担当者へ送って移行を手伝ってもらう
答えは B です。認証アプリの移行方法は、アプリやサービスによって異なります。新しいスマホで確認コードを使えることを確かめるまで、古いスマホを初期化しません。認証コードや移行用QRコードは、誰にも送らないでください。
認証アプリは、短時間だけ使える確認コードを作る
認証アプリは、ログイン時に追加で入力する確認コードを作るアプリです。パスワードだけでなく、手元のスマホに表示されたコードも必要にすることで、アカウントを守りやすくします。
この記事では、認証アプリに表示される一時的な確認コードを中心に説明します。認証アプリには、通知を承認する方式やパスワードレスなど別の方式もあり、移行方法はサービスとアカウントの種類によって異なります。
表示されるコードは、一定時間がたつと変わります。この記事では、このコードを「確認コード」と呼びます。SMSで届く番号とは別の仕組みですが、どちらもログイン時の追加確認に使われることがあります。
機種変更で認証アプリの登録情報が新しいスマホへ移らないと、パスワードが合っていてもログインできないことがあります。そのため、機種変更は「データを移す作業」だけでなく、「ログインできるかを試す作業」まで行います。
機種変更前に、使っているサービスを洗い出す
- 認証アプリに登録されているサービス名を確認する。
- それぞれのサービスで、別の端末からログインできるかを確認する。
- バックアップコード、パスキー、セキュリティキー、登録済みの別端末など、別の復旧方法があるか確認する。
- 仕事用・学校用アカウントは、管理者の案内が必要か確認する。
- 古いスマホを充電し、通信できる状態で保管する。
サービス名を確認するときは、認証アプリに表示された名前だけでなく、実際の公式サイトや公式アプリのアカウント設定も確認します。身に覚えのない登録があれば、コードを試す前にパスワード変更と公式サポートへの相談を検討します。
バックアップコードも、認証コードやパスワードと同じように秘密として扱います。他人に送らず、SNS・メール・共有端末や共有クラウドに置きません。サービスが案内する安全な場所に保管し、使用済みのコードは再利用しません。
「バックアップ」と「移行」は同じではない
バックアップは、設定や登録情報を復元できるように保存することです。移行は、実際に新しいスマホで認証コードを使える状態にすることです。バックアップが完了した表示だけで、すべてのサービスにログインできるとは限りません。
確認すること | 確認できた状態 |
|---|---|
登録サービスの一覧 | どのアカウントを移す必要があるか分かっている |
復旧方法 | バックアップコードや別のログイン手段を確認している |
新しいスマホ | 認証アプリを入れ、アカウントを復元または転送している |
ログインの試験 | 実際のサービスで、新しいスマホのコードを使ってログインできる |
ログインの試験では、パスワードや確認コードを他人に伝えません。画面共有や遠隔操作を求められても、認証情報を見せないでください。
Google Authenticatorを使っている場合
Google Authenticatorで確認コードをGoogleアカウントに保存する設定を使うと、新しい端末で同じGoogleアカウントにログインしたときにコードを同期できます。Googleアカウントを使わない場合はコードが端末内に保存されるため、手動で移行します。
- 古いスマホでGoogle Authenticatorを最新版に更新する。
- Googleアカウントで同期する設定を使うか、手動転送を使うか決める。
- 手動転送の場合は、古いスマホのアプリからアカウントを書き出し、新しいスマホで読み込む。
- 新しいスマホに表示されたコードで、対象サービスへのログインを試す。
- すべてのサービスを確認してから、古いスマホを初期化する。
手動転送では、QRコードが画面に表示される場合があります。QRコードには認証情報が含まれることがあるため、スクリーンショットを保存したり、SNSやメールで送ったりしません。周囲に見られない場所で操作します。
Googleの公式案内はGoogle Authenticatorで確認コードを取得するを確認してください。
Microsoft Authenticatorを使っている場合
Microsoft Authenticatorにはバックアップと復元の機能があります。ただし、バックアップと復元は同じ種類の端末間に限られます。iPhoneで作成したバックアップはAndroidへ復元できず、Androidで作成したバックアップもiPhoneへ復元できません。
- 古いスマホでバックアップが有効になっているか確認する。
- 新しいスマホにMicrosoft Authenticatorを入れ、同じ種類の端末で復元する。
- 復元後に、個人アカウントや第三者サービスのコードが表示されるか確認する。
- 職場・学校アカウントは、アカウント名のみがバックアップされ、復元後に再サインインが必要になることを確認する。組織の案内に従い、管理者やヘルプデスクへの相談が必要になる場合がある。
- 実際にログインできることを確認してから、古いスマホを初期化する。
バックアップの設定場所や復元できる情報は、iPhoneとAndroidで異なります。Microsoftの公式案内で、自分の端末に合う手順を確認します。
詳しくはMicrosoft Authenticatorでアカウントをバックアップするを確認してください。
新しいスマホで移行できたか試す方法
- 新しいスマホを手元に置き、認証アプリを開く。
- 登録したサービスのうち、緊急性が低く、手順を確認しやすいものを一つ選ぶ。
- 公式アプリまたは公式サイトを自分で開き、ログイン画面を表示する。
- 新しいスマホに表示された確認コードを入力し、ログインできるか確認する。
- 成功したサービス名をメモし、残りのサービスも一つずつ確認する。
ログインできないときは、コードを何度も連続して入力しません。スマホの時刻設定、移行先のアカウント、サービス側の復旧方法を確認します。解決しない場合は、公式サポートの案内を使います。
最初の確認に、銀行や仕事の重要アカウントを使う必要はありません。移行手順を理解してから、重要なアカウントを確認します。ただし、確認のために二段階認証を無効にすることは避けてください。
古いスマホが使えない場合
古いスマホを紛失した、壊れた、初期化してしまったという場合は、認証アプリだけで解決できないことがあります。サービス側に用意された復旧方法を使います。
- 別の端末ですでにログインしているセッションがないか確認する。
- バックアップコード、パスキー、セキュリティキー、登録済みの電話番号などを確認する。
- サービスの公式サイトからアカウント復旧手続きを開始する。
- 仕事用・学校用アカウントは、管理者や組織のヘルプデスクへ相談する。
- 復旧後は、新しい認証アプリを登録し、古い端末をアカウントから削除する。
「アカウントを復旧するため」と言われても、確認コードやバックアップコードを他人へ送らないでください。バックアップコードは秘密情報として、安全な場所に保管します。公式サイトのアドレスを自分で入力して手続きします。Googleアカウントでスマホをなくした場合の復旧方法は、Googleアカウントの2段階認証で問題が発生した場合も参考になります。
今日できる3つの確認
- 認証アプリに登録されているサービス名を一覧にする。
- バックアップコード、パスキー、別端末などの復旧方法を確認する。
- 次の機種変更では、古いスマホを初期化する前に新しいスマホでログインを試す。
認証アプリの移行は、バックアップを取って終わりではありません。新しいスマホで実際に確認コードを使い、すべてのサービスを確認してから古いスマホを初期化します。
認証アプリの基本と設定前の確認は「2段階認証とは?|設定前に確認することとログインできないときの備え」、パスワードの復旧準備は「パスワード管理の復旧方法」も参考にしてください。
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